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野田岩


「東京小グルメツアー」二日目はかねてから行ってみたかった「野田岩」へ。

ここは少人数の予約は受けていないらしいので開店より早く店に到着、開店を待つ。
『ひょっとして行列が出来ているのでは…』と思ったが、その心配はなかった。
玄関脇には順番待ちを書き込む帳面があり、他に誰も待っていなかったが一応書く。
しばらくして壮年のご夫婦が到着。おせっかいに僕は「そこに順番を書き込む帳面があります」と言うと、「ふふっ!大丈夫よ。今日みたいな日だったらすぐ入れるわ…」と返された。どうやら常連さんのようだ。「どちらからいらしたの?」と逆に問われ「京都からです」と答え、ここから話は弾み、このご夫婦と合席させていただく事になった。



「僕は勝手に飲りますので…」とワインを注文。野田岩ではワインをいろいろと揃えてあるという話を聞いていたので、とても楽しみにしていたのだ。
まずは白ワイン。一年ほど前の話なのでうろ覚えだが、たしかマコン。
お料理は一番高いコースをたのんだ。



まずは先付の三点盛り。
まぐろのお造り、蓋物は鰻の煮こごり、もずく。
壮年のご夫婦とは話が盛り上がったが、先方は「うな重少ない目」の注文だったのでサッサと食事を済まされて「じゃ、また!」と言って帰られた。



そして天然鰻の白焼き…。白焼きだいすき…あぁ。
表面パリッ!中ふ〜んわり。タマラン!
『これを超える白焼きを作りたい!』などと言う野望を胸に秘めつつも悶絶!



思わず赤のグラスとシャンパンハーフを注文。赤はたしかボジョレー。泡はポル・ロジェ。



白焼きにはキャビアが添えられて出てくる。
キャビア、シャンパン、白焼き、赤、白焼きキャビアのせ、と繰り返す。ウ〜マい!

恍惚に浸りながら景色を楽しむ。といっても外の景色が望める訳ではない。その店の佇まいとして他のお客さんと店員さんのやり取りなどを、なにげなくぼんやりと楽しむのである。

と、その時、一人の男性が額に汗をかきながら店に入ってきた。
席に着くなり、注文するでもなく、大きな声で野田岩の店内にある照明はどこで買ったものか店員さんに尋ねている。執拗に聞かれ困り果てている店員さん。僕も様子を察知して呆れていると若女将らしき方と目が合った。僕はひょいっ!と肩をすくめてみせるとニコッ!と返された。多岐川裕美と伊藤かずえを足して2で割った風のなかなかのベッピンさんだ。



続いて蒲焼き。



1/3ほど食べたところでかなり混雑してきたのでご飯もいただく。



シメはメロン。早々にいただいてお会計。
お勘定場で若女将らしき方と少しお話もしたかったが、少し酔っていたので照れてそそくさと退散。

外に出ると残暑というよりはまだ夏の日差し。壮年のご夫婦には東京タワー周辺の散策ポイントを教えていただいたが酔っぱらいには勿体なく、京都への家路を急いだ。


| 天ぷら・うなぎ・すし | 14:18 | comments(0) | - | pookmark |
山の上ホテル
これも、もう一年ほど前のお話。
ウチで修業していたKくんの結婚式が静岡であった。
それに乗じて兼ねてからの念願であった「東京小グルメツアー」に…。

もちろん「なかじんリニューアル」も目前であったので、天ぷらの神髄を感ずる店と、うなぎの神髄を感ずる店へ「料理のおいしさや設えのどうのこうのではなく、そのスピリッツを感ずるお店へ出かけたい!」という気持ちから、どうしてもいく必要があったのだ。

テーマは「野菜」。京野菜を巧く使いこなすためにもこれだけはどうしても外せなかった。
ところがこの結婚式、祝日の月曜日に行われ、東京の主だった「天ぷら屋」はほとんど定休日。事実、僕が行きたいと思う店はほとんど全滅であった。
それでもどうしても野菜使いの巧い店へ行きたくて、かの近藤さんや深町さんなどが料理長をされていた「山の上ホテル」へ行く事にした。

おもむろに席に着くと野菜中心のコースを注文。



まずは車海老。「才巻(さいまき)」と呼ばれる小型のもので、その海老の模様が「刀の鞘(さや)を巻いたように見える」ところから「さやまき」が訛って「さいまき」と呼ばれるようになった…という説が一般である。
小さなタマネギ。そしてグリーンアスパラ!
このグリーンアスパラは「山の上ホテル一派」は得意中の得意とする伝家の宝刀で、パリッ!とした食感と、溢れるアスパラのジュースが信条の逸品。とてもウマイ!



途中、いくつか写真を取り損ねたが、大葉(青じそ)。これは香りが持ち味のネタだが、数枚重ねる事により独特の食感が!新発見。
椎茸、三つ葉、蓮根と続く。



そして野菜を得意とする店のもう一つの宝刀、サツマイモ。じっくり、ほっこり、なが〜く揚げて、揚げ上がりは焼き芋状態。これをいただく事でお腹も満腹になる。
そして追加で穴子、やはり江戸前のものは外せない。「穴子の善し悪しでその店の技量が決まる」と断言する人も少なくない。
シメは天丼か天茶か選べて僕はあっさり天茶。そしてデザートは抹茶のアイスクリームか梨か選べて、ここでもあっさりめに梨をいただいた。

そして「東京小グルメツアー」翌日は写真右下のここへ…。お楽しみに。


この日は特に「新しい何か」を得る事はできなかったが、モノは良く!良く、見ているものである!
後日、京都でいつもの床屋さんへ行ったときの事。ここの大将と何気ない会話をしている時に素晴らしいヒントを掴んだ!!!
引き出しを多く作っておけば、何かの時に突然開いて新しい自分を作り上げる要素となり得るのだ。
ここで多くは語らないが、僕の天ぷらが時代とともに大きく変遷したサマを見に出かけませんか?
なぁんてね…(笑)!




| 天ぷら・うなぎ・すし | 13:31 | comments(0) | - | pookmark |
ワインと楽しむ鮓
もうチョット前の事になるが、休みの日に子供を宇治の実家に預かってもらう事があり、久しぶりに夕方時間があったので映画を見に行った。もちろん映画は「M:I:3」…(笑)
今回の主な舞台は中国であった。
いつも僕は京都市内を自転車で縦横無尽に激走する!交通の罰則が強まったのでこれからは気をつけて爆走せねばなるまい。
映画の中でトムクルーズが上海の街を激走するシーンがある、どうせなら中国なので自転車で走るトムクルーズを見てみたかった気がする…(笑)。

あれ…お鮓の話じゃなかったの?

と、いうことで気を取り直してお鮓の話。
映画館を出た後、何を食べようか考えて、飲みたいものはよく冷えた白ワイン、食べたいものはお鮓。ということになり、少し遠いが前から噂を聞いていた「日出鮓」へ行く事に。

暑い、暑い日であったので、まずはビール。
頭の中ではミッションインポッシブルのテーマがなり続けていた。
コースもあるが、まずはお酒のつまみを数種注文。


左上から「珍味三種」。イカのもろみ和え、煮蚫、タイラギのヅケ。
もろきゅう。炙りはも。しめさば。
途中で白ワインをグラスで注文。ワインリストからグラスでできるものを選ぶが、この日はワインの入れ替えが多かったらしく、選んだものは全滅。そこでお勧めしてくれた「ブルゴーニュアリゴテ」をいただく。「ブノワ タシー」

暑い日であったので酸味の強いアリゴテが喉に爽快でおいしい!もうそのままボトルでいただく事にした。

しこたま食べて飲み、さて握っていただく事にする。
おまかせで9カンと玉子焼き、鉄火、お漬け物の鮓がつくコースを選ぶ。


左上から…と、言いたいところだが、まず最初に出たのはイカ、写真を撮るのを忘れて出て来たものをすぐにパクっ!
そういった訳で左上は鯛、おろしポン酢がのせてある。
順に右にしまあじのヅケ。
水ダコ。

ここでハプニング!
活けのとり貝が出て来たところでワイングラスを倒してしまった!
あわれとり貝の握りにワインがかかってしまったのだ。グズグズにならないうちにサッ!と取って食べたが、写真は忘れるし、ワインはこぼすし、お皿も汚し、シャリもまき散らしてしまったのだ…。かなりのひんしゅくモンであったが、心穏やかで優しそうなご主人と奥様は「大丈夫ですよ…」といって、てきぱきと片付けて下さった、感謝!ワイングラスが割れなかったのが不幸中の幸い。

と、言う訳で、お皿が変わりました。
春子(かすご)、鯛のまだ小さいものの酢漬けだ。
つづいてマグロ。
コハダ。

グラスワインの赤を注文、ブルゴーニュルージュ。

炙った穴子、とろけそうだった。

この後に玉子焼き。
そして鉄火巻き。
最後はスプラウトの昆布締めの握り。

追加しようかとも考えたが、少し酔っぱらったようなので退散する事に。
最後にお会計をしていただく際、ご主人が気さくに話しかけて下さった。
やはりここでも僕の事をなかじんだと知っておられビックリした!

おかしい…!僕の顔はトムクルーズになりきっていたはずなのに…(笑)



| 天ぷら・うなぎ・すし | 00:02 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
うなぎの穴場


先日、ちょっと欲しいものがあって「弘法さん」に行ってきた。
「弘法さん」とは東寺で毎月21日に催される縁日の事で、生活雑貨や骨董品、食品など様々なものが売られている。
目的のものは入手できなかったが、そこそこ面白いものを手に入れて帰ってきた。

お昼の時間にさしかかり、「何か食べよう」となったが、このあたりで美味しいところをあまり知らない。

そこで思いついたのがプラッツ近鉄内の「うなぎ廣川」だ。
京都駅周辺で何かをするときはよくここを利用する。
東寺からならタクシーでワンメーターほど。

本店は嵐山にあり、店構えはバブルの頃に観光客相手に作られた雰囲気で、正直風情があるとは言えないが、うなぎに関しては京都ではトップレベルだ。

プラッツ近鉄の中にあるのはここの支店で、値段もそれほど高くなく、リーズナブル。
普段づかいにはもってこい。
とくに廣川のある階のすぐ下にはソフマップがあり、便利。
他にも本屋、無印良品、GAPなどがあり、ある意味我が家ではホームグラウンド。

デパートの食堂街にあるのか…と嘆くなかれ。
一度試していただきたいお店である。


| 天ぷら・うなぎ・すし | 10:18 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
若き職人の愛情こもった寿司
先日、大阪の「Oさん」のお誘いを受けて、大阪までお寿司を食べにいってきた。
「Oさん」は例の近江牛をプレゼントしてくれたお方だ。

阪急の淡路駅で6時に待ち合わせ。
「Oさん」のご主人が駅まで迎えにきてくれた。
そこから徒歩で2〜3分、大阪らしい商店街を抜けるとコンクリート打ちっぱなしのモダンな雰囲気を持ったビルがぽつんとある。ここが目的の「千成寿司」であった。

客席はカウンタ−7席。
まだ若きご主人はパッと見た目20代?と思うほどだが、先日30歳の誕生日を迎えたとか。
しかもその日はなんと!ご子息が誕生したらしい!おめでたい。

基本的にお酒の持ち込みはOKだそうで、この日「Oさん」はシャンパンとローヌのグルナッシュを、僕はシャブリのボーロワとボーヌのプルミエクリュを持ち寄った。

まずは「Oさん」のご主人とビールで乾杯!遅れて「Oさん」もご登場されたところでシャンパン!スタンダードにポメリーであった。



まずはつまみ。左上から四葉(すうよう)キュウリ。麦味噌を炙ったものが添えてある。
カウンターの向こう側には七輪に炭火がおこっており、そこでいろいろ炙ってくれる。
続いては右下。トマトとズッキーニを炙ったもの。塩が添えてある。その左側は蚫の胆、酢醤油で食べる。これがうまい!酒飲みの心をくすぐる!
そして右上。舞鶴の活けのとり貝!肉厚でおおきい!目の前で二つに割り、ひとつはそのまま醤油で、ひとつはサッと炙ってくれた。
もうこの頃にはシャンパンは空き、シャブリに移行。これがまたウマい!
最後、左下はアラ。皮目を炭火で炙り、わさび醤油でいただく。付け合わせはラディッシュ。
シャブリもよくあう!

つまみの最後は赤貝!



見よ!この鮮度。
話も弾み、この頃にはもう既にシャブリも終わり、ボーヌへ。
ところがここでハプニング発生!
ボーヌがブショネであった。ようやく最近、ブショネはほぼ間違いなくハネられるようになった。
という訳で繰り上げてグルナッシュ。

そろそろ握りに…。



車海老。シャリは赤酢を使った甘くないシャリで、ネタも仕事が施してある江戸前。

若さに似合わず、なかなかの気骨を持ったご主人と見た。動きのいたるところで若さを感じるし、そんなに動作が素早い訳ではないが、彼は優しく丁寧に握る!そのフォルムを見ているだけで美味しいのがよくわかる!!!

「寿司は写真を撮るべきでない」と言う方もおられるが、ご心配なく。僕は寿司も天ぷらもそばも、写真を撮ったとしても周りの人より食べるのは早い。

ところが、あまりの美味しさに出ては食べ、出ては食べなので残りの寿司の写真を撮るのを忘れてしまった…(苦笑)
酔いも絶好調だ!・・・・・

あぁ、美味しかった。

翌日「Oさん」より、『次の日、だいじょうぶだった? 〜中略〜 海老以降の写真、撮るの忘れたんじゃない?』とメールが来ていた…(笑)

| 天ぷら・うなぎ・すし | 09:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
天ぷら 京星
僕の天ぷら好きはいたるところで有名!
自分で揚げるのも、もちろん食べるのも大好きだ!

今回紹介したいのは、京都の天ぷら屋でもワリと昔から僕がよく通っている「京星(きょうぼし)」。祇園の「さ々木さん」のすぐ近くにある。

御幸町三条の点邑さんとともに京都の天ぷら屋では双璧をなすだろう…。
ちなみにご主人の榊原さんとはお友達。



まずは海老のサンドウィッチ!パンに海老のペーストを挟んで揚げてある。もちろん一口サイズ。
次はさいまき。関東のものと違い、しっかりと揚げてある。「サクッ!」と齧ると「ほわっ!」と湯気が上がる!この湯気を撮ろうと家内の食べるエビを狙うが旨く写らない…。
もちろん僕は天ぷらはアツアツのうちの食べる主義なのでカメラと食べるので大忙し!(笑)…なぁんてことはなく、食べるのは超早いので御心配なく!
次は三度豆…。あれれ、急いで写真を編集したので順番が違っている…。
これはスナック豌豆ですね。



続いて蓮根、鱚、獅子唐、ここで写真は三度豆。
ウ〜ン、よく見ると写真の順番がチョットずつ違うなぁ…。
ま、じゃぁこれからは写真の順番で…。



うわさの「こしあぶら」、鱧、ヤングコーン、紫蘇の葉で巻いたグジ。
鱧はこの日からだそうで、今年の初物。



茄子、グリーンアスパラガス、一寸豆、そしてサツマイモ。
サツマイモはここの名物で、添えてあるブランデーを浸し、お砂糖をまぶしていただく。
もちろん塩でもOK!

あ、そうそう。ここは基本的にお塩です。天つゆはありません。
お塩はスンゴイきめ細かく、サラサラ…。詳細は企業秘密だそうです。
それにレモンと大根おろし。大根おろしにも秘密があると見た!箸休めにつまむ大根おろしはおかわりできる…。

さいまきは全部で4回、ところどころに挟んで出てくる。


僕が関東の天ぷらで好きなのは「みかわ」と「近藤」。
「みかわ」は魚介を揚げたらおそらく日本一。
「近藤」は野菜をあげたらおそらく日本一。
日本一というのはもちろん僕の主観。当然ながら全国津々浦々の天ぷら屋を完全に食べ歩いた訳ではないし、現在までの僕が経験した中でのお話…。
(詳しくは今号の「日本料理の四季」という料理専門誌をご覧ください。今まで僕が他人に力説してきた天ぷらの理論がそっくりそのままの内容で、「みかわさん」、「近藤さん」の両巨頭がお話しされています…。)

話は戻って…。
「京星」は所謂「近藤」タイプ。野菜づかいがバツグンにうまい!
野菜が好きで、天ぷらが好きな方にはおすすめ!



最後は天茶でシメ。ちなみにここに「天丼」は無い。

さらりと仕上げた後にはアイスクリーム。オリジナルのコーヒーリキュールがかけてあり、後味がさわやかである…。
あっ!アイスクリームの写真を撮り忘れてしまった…(涙)


p.s. 明日15日発売の「PEN」になかじん掲載していただく予定です。
よろしければご覧下さい…。


| 天ぷら・うなぎ・すし | 00:22 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
江戸京錦店


子供のお誕生日。お鮨をいただきに江戸京錦店に行ってきた。
我が家全員、共通の大好物としてお鮨がある。

前に一度、江戸京さんに寄せていただいた折、ご主人の的場さんといろいろお話をさせていただいた。的場さんのお宅も小さなお子さんがいて、「外食するには気を使う…」と言っておられた。

江戸京錦店さんは小さなお店で、カウンタ−5席のみだ。
我が家はちょうど5人なので、前もって言っていただければ貸し切りもOKですよ!と、言っていただいていたのだ。



小さい子供がいて、我が家は「家族で食事に行く」ということがなかなかできないでいた。やはり客商売と言う立場上、お店さんにも気を使ってしまうのである。

そんな中で、気安く「どうぞ!」とおっしゃってくれた的場さんには敬意を感じる…。

我が家は全員食べるのがものすごく早い!
子供も「お店で外食している…」という雰囲気が嬉しいのかバクバク食べている。
もう、すでにひらがなは全て読めるので片っ端から自分で注文している。そのネタが何の魚であるか本当にわかって注文しているのだろうか…?

久しぶりに全員でお腹いっぱいお鮨をいただきました!
ありがとうございました、的場さん。また寄せてもらいます!


| 天ぷら・うなぎ・すし | 00:58 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
おすし屋さん?


最近、なかじんでお鮨が人気だ。

晩のコースの前菜の中の一つで本日の握り鮨として
やっている。
上の写真は休みの日に家内と子供に作ってあげたもの。
右上からマグロ、平目の縁側のヅケ、中トロ、そして
穴子、手巻きのカッパ、鉄火。
手巻きはあまり上手く巻けてないケドね…(笑)

僕は基本的にお蕎麦の修業しかしていない…って事に
なっているが、むかし、まだ高山の実家で親の仕事を
手伝っていた頃、夜中に家を抜け出して知り合いの
お寿司屋さんに手伝いに行っていた事がある。

そのため、一年に一度くらいはなかじんでもコースの
なかでお鮨を出していたけれども、先日辞めた料理長
が前菜で出していた所、常連さんが気に入ってしまい
常に鮨をしなければイケナイ状態になってしまったと
言う訳。

僕は鮨はやはり江戸前だと思っている。
江戸前の魚を仕入れる事は無理だが、「鮨」としての
フォルムは江戸前のソレにこだわりたい。
四角く固めたご飯の上に魚がのっている…というもの
ではなく、「握ってある鮨」なのだ。

そしてこだわりたいのがシャリ。
砂糖をほとんど使わず、甘くないお鮨。京都のお寿司
はシャリが基本的に甘く、押し寿司に向いている。
だが、僕の目指したいのは基本的にお酒を飲みながら
でも食べられる「硬派なお鮨」だ。

そして「酢」。
酢は「M…酢」にするとお客にウケがいい。
…と言われている。
でも僕は、地元の本格的な醸造酢が使いたい。
大量生産されたものでなく、キチンと手づくりのもの
にこだわりたいのだ。

甘くなく、塩も酢も若干強い目。最初は特に地元の
人には受け入れられないかもしれないが、お蕎麦でも
そうであったように地道に努力して行きたい。

しかし、常連さんの何組かの人たちはお鮨をおかわり
するほど気に入ってくれている!
「そば屋でこれだけ本格的なお寿司が食べられる
なんて思っても見なかった!」とも言ってくれる。



写真は先日、「いなせや」でお酒の会があった時、
一店、一品つまむものを持ち寄る事になっていたので
握って行ったときのもの。
店内が暗かったので良くわからないかもしれないので
逆からも一枚。同じものの向きを変えただけ。



鮨好きの人にならわかってもらえると思うが、握りの
フォルムは「江戸前」のつもりである。
右上からマグロ、平目、カツオのたたき、真ん中へ来て
サヨリ、車海老、穴子、左へ来て縁側のヅケ、ウニ、
そして鉄火巻き。

この日、ある有名な中華料理のお店のシェフが来て
おられて、一口食べるなり「この鮨は江戸前風だね!」
と言ってくださった。なんでもこのお方は「江戸っ子」
だそうで、お鮨は大好物との事。とても嬉しかった。
シャリが辛口なのも理解して下さった…。

江戸前であるので仕事を目指したい。
例えばこの時のカツオはタタいた後、少しスモークした。
平目は少し昆布で締めた。当然かもしれないが穴子の
煮詰めも煮汁を丁寧に煮詰めてつくった。
店ではマグロをヅケにしたものも評判がいい。

もし、あなたが召し上がられる事があれば機微のない
意見を聞かせて欲しい。応援して欲しいのだ。
「ここはこうした方が…」とか「握りが固い!」とか
何でもいい…。

ずっと握ってきた訳ではないので「まだまだ」だと
自分では思っているが、これからも精進して行きたい
と思っている。

ぜひ、皆さんに育てていただきたい…!



| 天ぷら・うなぎ・すし | 16:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
うなぎ大好き!


今日はお休み。
子供を送った後、明日の水曜日は仕込みに
全力投球する為に家内と今日、用事に回る。

区役所や法務局、そして調理器具などを揃えに
中央市場へ買出しに…。その後、お客様用の
「取り箸」を買いに市原平兵衛商店へ行く。

ポカポカと春のお散歩日和でものすごく気持ち
が良い…。自転車でサイクリング!
まだあちこちに桜が残っていてきれいだ!
幸せな気分…。

途中、惣菜パンで人気の「まるき製パン所」へ
立ち寄り、おやつを買う。

さて、お昼となり、家内が「うなぎでも食べに
いこうか!」という。昨日大喧嘩をして、仲直り
した所だからなのかすこぶる機嫌が良い…!
うなぎは僕の大好物!
行く店はいつも決まって祇園「う」。

あ、でも京都駅近くにいるときはプラッツ近鉄の
「廣川」へも行くか…。



まずはうざくでビ−ルをいっぱい。
自転車で京都を横断した後に飲むビールは最高!
そして白焼き!(上の写真)
白焼きで日本酒は最高に美味い!

…でも、厨房にご主人の姿が無かった。
美人の女将さんも居られない…。
どうしたんだろう?

うなぎの割き加減や、盛り付けが微妙に違う。
うなぎなんて切って焼くだけの料理なのに
職人によってこれだけの違いがあるんだなぁ…
と、実感。

ご主人、お元気であればいいのだが…。



続いて「う桶 - 三人前」。
いつも二人なのに三人前を注文するのは、この
「う桶」が三人前からしかないので仕方ないの
だが、僕らの前では全然どうも無い。(笑)
それでもやはり美味しい!



バクバク食べる僕。家内撮影。
家内曰く、「この写真、ブログに使ってね…」
そして「お父さんの食べる速さはお店の人も
ビックリやで!3分で平らげちゃったね!」と
言う。おいおい!3分は大袈裟やで〜!(笑)



アッ!と言う間に完食!ご馳走様でした…!

家内が「子供が大きくなったら三人前じゃぁ
足りないね…!」と笑う。

帰り道、ほろ酔い気分で友人の陶芸家で
「きらら窯」蔭山さんの所へ行くも留守。

鴨川沿いを自転車でマンションまで帰る。
今夜の予定はお寿司。もちろん自分で作る。

気持ちの良い、一日でした…。


| 天ぷら・うなぎ・すし | 17:04 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
日本一の職人が揚げる天ぷら


先日、東京へ行った日の晩は僕のあこがれのお店
「みかわ」へ寄ってきた。

少し前のブログに書いたが、体調はあまり良くなく、
ベストコンディションで訪れるのは難しかったが、
久しぶりに堪能してきた…。

お昼に新幹線の中で食べた竹の子弁当は、先週食べた
ものよりずいぶんマシで、キチンとつくった味がした。
それでも一応念には念を入れて、少し早めの時間に
食べる事でおなかに余裕を持たせていた。
なぜならば「みかわ」の予約は5時からだったから
である。

最近、家内の体調がイマイチで、この日も早く帰る
ために早い時間に食事をする事にしていたのだ…。

この日は、以前から家内に頼まれていたお土産を
購入するために、いったん治療院のある葛西から
新宿(都庁前)まで行き、買い物を済ませて
「みかわ」のある八丁堀まで戻ってきた。

そのお土産とは「パークハイアット」の
デリカにある、「ポークリエット」である。
(名前がよく似ている…♪)

家内はこのリエットの入った「ポット」のデザインが
気に入ってしまい、「今度行ったら買ってきてね…!」
と、頼まれていたのだ。
豚の後ろ姿がポップにカワイく描いてある。

新宿まで、思っていたより時間がかかり、予定を
五分ほどオーバーして「みかわ」に到着。
第一声が「遅れてスミマセン…!」

ご一緒していただいたのはdancyu等でライターを
されている「Uさん」。
お会いするのは本当に久しぶりである。
以前に何度か取材をしていただいた事があり、
それ以来、時々だが連絡をいただいたりしている。

たまたま東京行きが決まった頃、ブログの事で
メールのやり取りがあり、東京へ行く予定を
伝えたところ、お時間を割いていただけるとの事で
ご一緒いただいた…。


おいしい食べ物と、食材の火の通し加減というのは
たいへん密接な関係にあり、火の通し加減如何で
その料理の味が決まってしまうと言っても過言ではない。

もちろん細かいことを言えば、味を決める要素は100も
200もあり、その要素が自分の満足度に少しでも近い状態
になれば、その料理が美味しいと感じられる訳である。

さらに職人によって得手、不得手はあり、全ての面で
1,000%完璧というものはあり得ないかもしれない…。
あくまで言うが「店はトータル」である。

僕は天ぷらに関しては一文言あり、いくつも、いくつも
言いたい事はあるが、今回は名人芸とも言える火の通し
加減について書かせていただく。
それ以外の事についてはまたいずれ…。



さいまき海老やいかは真ん中がほんのりレアである。
レアな状態に揚げるとさいまき海老やいかは素材の甘さが
良く引き立つ。

では「レア」に揚げるのは簡単か?
答えはかなり難しい。
僕は天ぷら好きが高じて彼方此方の天ぷらを食べにいって
いるが、正直言って「真ん中がレアではなく、生の状態」
という天ぷらにあたった事がある。

「レア」と「生」はどう違うか?
「レア」はその素材の中心部分が素材の持つ甘みを最大限
に感じられる温度に仕上がっている事。
一方「生」は真ん中の半生部分が冷たいままであるという
差がある。これは致命的だ…!

そして、「衣(ころも)」。
中途半端に半生を意識して揚げてしまうと衣も中途半端で
「サクッ!」とした食感は得られない。
過去にそういう店にあたった事もある…。
これもかなり致命的だが、半生を意識しすぎた結果である。

これは「衣」の溶き方にも由来する。

前回「トラットリア ニーノ」のところで触れたが、
「混ぜる」という事がわかった職人とそうでない職人が
「混ぜた」ものは雲泥の差が出るという事なのだ…。


そして、穴子、キス、めごちなど…。

よく、お刺身で「昆布〆め」というのがある。
昆布で白身魚を挟み、その昆布に魚の持つ余計な水分を
吸わせ、生臭みを抜き、旨味を加える手段である。

昆布で〆めると、その名の通り「身が締まってしまう」
それを、素材の水分を油の中で脱水してしまうという
恐ろしいほど天才的な作業で生臭みだけを抜き去る。
そうする事により、「身が締まってしまわずに」
ふ〜っくらとした仕上がりになるのだ!

もちろん季節によって、その日の素材の状態によって
その素材の含有する水分量や質が変わってくる事は
言うまでもない…。

それをキチンと一瞬で理解できているかどうか…。
料理とは「材を、解しているかどうか」で
決まってくるという事。

みかわの「早乙女(そうとめ)哲哉さん」とおっしゃる
ご主人は、いとも簡単にそれをやってのける…。

この人はまさに天才だ…!



| 天ぷら・うなぎ・すし | 14:33 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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