父の日に家族全員をなかじんに招待した。
今のマンションに引っ越すのにおじいちゃん、おばあちゃんにはかなりお世話になったのと、前回母の日に、おばあちゃんに何もしてあげられなかったので、日頃のお礼を込めて美味しいものを食べさせてあげたかったのだ。
子供も普段から「おとうさんのおそばがたべたい!」って言ってるので、家内ともどものご招待。通常の営業日で、他のお客さんのお料理がすべて終わる頃、来ていただいたのでおじいちゃん、おばあちゃんにとっては普段よりはかなり遅い食事の時間になってしまった。
子供の誕生日のところでも書いたが、我が家は全員お寿司好き!
子供とおばあちゃんは大のお蕎麦好き!
そこで、お蕎麦とお寿司を中心に家内が「本日のメニュー」の中から料理をピックアップ。
日頃、自分のお料理の写真を撮る機会がなかなか無いので家内に撮ってもらう。
本日はそのうちの一部をご紹介。
フルーツトマトと豆腐のサラダ。
なかじんでは「白和え」が人気。おいしい豆腐を厳選して昆布だしでいったん茹で、水を切り、少量の塩、練りごま、みりんだけで味を整え、豆腐の持ち味を最大限に活かしている。そのため衣だけを味見してもまるで「チーズ」のような味わいに…。その絶妙な味加減が難しい。他の人に教えてやらせても、なかなかこの味が出せない。
それを一口サイズのフルーツトマトにトッピングするだけ。
シンプルで美味しい。なかじんの真骨頂のような料理だ!
お寿司の盛り合わせ。
左上から右に、中トロのヅケ、平目の昆布締め、メジマグロ、剣先イカ、甘エビ、穴子、ウニ、カッパ巻き。
おじいちゃんはあまり変わった雰囲気の食べ物に馴染めないので、ここではかなりオーソドックスなスタイルの握りに仕上げた。
家族全員で「美味しい、美味しい!」の大合唱。嬉しかった。
いま、なかじんで一番の人気メニューで最新作。最近の自信作だ。
「鮎の立田揚げ、ワタのソース」
小ぶりの鮎はいったん腸(ワタ)を出して、酒と白醤油を割ったものにつけ込む。
15〜20分ほど漬けたら片栗粉をまぶして立田揚げに。
小型の鮎なので、カラリと揚げて頭から食べられる。
とり出したワタは前もってうるか(ワタの塩辛)にしておく。
うるかを白ワインでマリネし、オリーブオイルでバーニャカウダ風のソースに仕立てる。
茶色く見えるソースがそれ。
グリーンのソースは「鮎たで」で作ったジェノベーゼ。作り方は普通のジェノバペーストと同じで、バジルの替わりに鮎たでを使う。
仕上げに鮎たでを素揚げしたものを上に飾る。
おじいちゃんは普段食べ慣れない、こういった創作料理は苦手。このときも「あ〜、鮎かぁ〜、食べられるかなぁ〜」と言っておられたが、ちょっと用事をして振り向くとなめるように食べておられた。そして「おいしかったわぁ〜!」とご満悦!
普段、新しいお料理はなかなか受け入れてもらえないのでこのときばかりは僕も嬉しかった…。
おじいちゃんは日頃、あまりお酒は呑まれないが、この日は上機嫌で呑んでおられた。
この他に2〜3品。最後はお蕎麦でシメ。
終わる時間が少し遅くなり、ヨロヨロにくたびれたが、全身全霊を込めて料理を作った。
やっぱり僕はお料理を作るのが大好き!
僕を含めて家族全員充実した時間を過ごせて嬉しかった…。