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※ 新ブログ 誕生!
秘密のうさぎレシピ!
うさぎ亭の季節のメニュー等をご紹介しています!
ごうやんさんから「うさぎ亭はワインの持ち込みOKですか?」との質問をいただきました。
基本的にはOKなのですが、ここで持ち込みのケース、マナー、注意点についてお話しさせていただきます。
僕も何度か他のお店にワインを持ち込みしたことがあります。そこで失敗した体験や、基本的なマナーをふまえて書かせていただきますので今後の参考にして下さい。
まずは僕の失敗談から。
去年の夏、祇園祭の日になかじん常連の「Mさん」と、うちの家内と、スタッフのAちゃんと4人で「S」さんに食事に行きました。
「S」さんのお料理はそれはそれはとてもとても美味しく、ついついお酒が進んでしまいます。日本酒だけで通すといつも飲みすぎて酔っぱらってしまい、後半の記憶が…(笑)となってしまったことが何度かあります。
それではモッタイナ〜イ!のです。せっかくのお料理、家内と二人でワイン1本と日本酒一杯くらいがちょうどいい塩梅なのです。
以前、家内と二人でこの「S」さんに食事に行き、お店で白ワインを注文した時のことです。この日「S」さんでは白ワインを切らしておられてワインをいただくことができませんでした。
そこで日本酒をいただいたのですが,やはり最後はかなり酔っぱらってしまったのです。(記憶が…ナイ!(泣))
僕にとって「S」さんのお料理は酔っぱらうためのものではありません!しかしお酒は進んでしまう…(泣笑)
話を「Mさん」さんとお食事に行った時に戻しましょう(汗)。
この日は「Mさん」が珍しい白ワインとシャンパンを1本ずつ持ってきて下さる手はずになっていました。このワインの持ち込みについて、ワイン好きで有名な「S」の大将ももちろん了解済みです。
僕は『Mさんだけにワインを持ってきていただくのは悪いかな?しかもとても手に入りにくいものだと聞いているが…、4人で飲むのならもう1本あってもいいだろう』と思い、ワインを持って行くことにしたのです。
そこで僕は何を持って行くかいろいろ悩みましたが、『あまりいいワインを持って行ったら逆に「Mさん」に失礼かな?』と「Mさん」に気をつかい、普通の(といっても自然派の)ニュイサンジョルジュブランを持って行くことにしました。『これなら「Mさん」に失礼にならないだろうし、駆け出しさっぱりと食事に入ることができるだろう』と考えたのです。
この日、なかじんは休みでしたが、うさぎ亭は営業で(当時は昼のみの営業でしたので晩の食事には出られるのです)僕も朝からうさぎ亭の営業を手伝っていました。
ところがこの祇園祭の日、うさぎ亭はとても忙しく、「S」さんにワインを持ち込むことを連絡できないまま予約時間になってしまいました。
しかも、祇園祭の混雑でタクシーは遅々として動かず、予約の時間に間に合わなかったのです。
遅れて入店した上に、慌てて持ってきたワインを大将に差し出し「これ!持ってきちゃいました。一緒に飲んでもいいですか?」と他のお客さんがおられる前でヤッてしまったのです!
一瞬、大将の目尻がピクリ!と動き、「これ、どうゆうワインなん?」と聞かれ「いや、ただのニュイサンジョルジュ(自然派ですが…)です」と火に油を注いでしまった僕。
大将の顔がピクピクッ!とした瞬間に気がついたのです!
『あまりにデリカシーが無かった。大将とは仲良くしていただいていると思い、気を抜いてお店に対して失礼なことをしてしまった!』
忙しさに頭が回らず、持ち込みの際のマナーをすっかり忘れていたのです。
大将はもちろんそのワインも出して下さいましたし、最後までキチンと楽しませて下さいました。「S」の大将エライ(当たり前か…)!!!
ここで持ち込みのマナーについて、僕のどこがイケなかったか検証してみましょう。
1. まず、お店には事前にワインを持ち込みする旨を必ず伝えましょう。
2. ワインはなるべく2〜3日前か、当日入店前に持ち込んで(送って)おきましょう。(あまり早く送りすぎても邪魔になるのでイケマセン)
3. 仕方なく、現場で持ち込む場合は他のお客様に気づかれないよう、そっとお店にお預けしましょう。
4. どうしてそのワインを持ち込むのか?明確な理由があるものを持って行きましょう。(例えばなにかの記念日のワインだとか)
5. そのお店の格にあったものを用意しましょう。(お値打ちな食事にはお値打ちなワインでもでいいが、ここぞ!という食事にはやはりここぞ!というワインを…、せっかくのお料理が泣くようなワインでは勿体ないですからね)
僕が「S」さんにワインを持ち込んだにはもう一つ理由がありました。
毎年僕と家内の誕生日には「S」さんで食事をすることに決めているのです。
そしてあまりお酒の強くない家内はワインが好き。ワインならある程度飲めるのです。僕はお誕生日のプレゼントとして家内に「S」さんのお食事とワインをプレゼントしたかったのです。
以前、なかじんにこんな電話がありました。
「なかじんで食事をしたいのですけれど、なかじんさんにはいくらくらいの、どんなワインがありますか?」と。
僕は「主にフランスワインが中心で、だいたい4,800円くらいからです」と答えました。
すると「予算があまり無いのでワインを持ち込みたいです」と。
詳しく聞くとなかじんに来るのは初めてで、大人数で宴会をしたいようでした。そして安くあげるためにワインを持ってきたいとのことだったのです。
僕は困惑しましたが、こう伝えました。
「私どものお酒(ワイン)のラインナップは、私どものお料理に合うように考えております。もし、お越しいただけるのでございましたら、一度私どもに置いてありますものでお試しになられて、その上で持ち込みを希望される場合のみお持ちいただきたいのですが…」と。
お客様は「それなら結構です」と電話をお切りになられました。
やはり、初めてうかがう店にいきなりワインなりを持ち込むのは失礼だと思います。そのお店のお料理も飲み物も知らず、それをするのはある意味通り魔的なことだと考えます。
極論ですが、私どもも商売ですので、ワインを持ち込まれて、つきだしだけで最後まで通されたらあがったりです。ま、そんなケースは稀でしょうが。
むやみに隣近所の席の見知らぬお客様に振る舞うのもヤメましょう。
同じグループでも立ち歩いて注ぎ合いに回るのもマナーとしてよくありません。
前もってそのお店に予約を入れておくのも大事です。
どんなケースであれ、マナーとしては一度そのお店にお食事に行っていただいて、その時に「ワインを持ち込みたい」旨を相談していただくことが大事だと思います。
それと大事なのはそのお店のお酒なりワインなりを一杯は別に注文する。もしくは特別なワインであればお店の方にも勧める(営業中はご迷惑になる場合もありえますのでワインをボトルにグラス一杯ほど残すのも一つの手です)のを忘れないようにしましょう。
もうひとつ、「持ち込み」に対して「持ち込み料」が発生する場合があります。親しいお店でもそれは聞いておく方が賢明です。
うさぎ亭ではケースによりますが、1本につき1,000~3,000円ほど持ち込み料をいただく場合がございます。
誤解しないでいただきたいのですが、気心の知れた常連さんでお料理をある程度注文していただけるケースや、他にお酒を注文していただけるケース、何か事情があるケース等で、持ち込み料をいただかない場合もあります。
とにかく、持ち込みに関しての善し悪しは、お店側とお客様側のお互いの信頼関係の中から生まれてくるものです。
大事なお客様をお連れして、大事なワインを持ち込むのであればやはり気心の知れたお店が良いのではないでしょうか。
うさぎ亭だけでなく、どのお店に持ち込むにしてもそのお店のご主人と会ってよく相談した上でされるのがよろしいかと思います。
つたない意見で賛否両論あるとは思いますが、これが僕の持ち込みに関しての見解です…。
以上踏まえていただいて、ごうやんさん、持ち込んでいただくのは大丈夫です。
できればお越しいただく前に一度お店を覗いていただいてご相談下さいね!